2009年12月20日日曜日

IT社会の行く末─ハッカー倫理

先日紹介した「フリー」の中に書かれてあった面白かった話題をもう一つ紹介します。
70年代、80年代のサブカルチャー的なコンピュータオタクが考え出した「ハッカー倫理」と呼ばれるものです。ハッカーとは能力の高いコンピュータプログラマの俗称。
以下の七条からなります。

1.コンピュータへのアクセス及びその使い方を教えるあらゆるものは、無制限かつ全面的で無ければならない。
2.常に実践的な命令に従うこと。
3.すべての情報はフリーになるべきだ。
4.権威を信じるなー非中央集権を進めよう。
5.ハッカーはその身分や年齢、人権、地位などインチキな基準でなく、そのハッキング能力によって評価されるべきだ。
6.コンピュータで芸術や美をつくり出すことは可能だ。
7.コンピュータはわれわれの生活を良いほうに変えられる。


もちろん、本の中では特に3番のフリーの条文に反応するわけですが、他の条文も私にはとても魅力的です。
1条の無制限、かつ全面的とは、例えばLinuxのようなオープンソースの世界では当然ですが、WindowsにしろMacにしろ、全ての技術が公開されているわけではありません。公開してしまったら優位性が失われてしまうし、公開する場合も知的財産として保護しようとします。この条文はそういうことを完全に否定しています。
2条は、理論的興味を探求するより、現実を良くする仕事をしようということでしょうか。
4、5条はアンチ権威。アンチ押し付け。政治の否定とも言えます。
6、7条は本当にコンピュータが好きでなければ、なかなか言いづらい言葉。しかし、世の中の多くの場所にコンピュータが使われるようになるのであれば、そういった理念を持ってコンピュータ技術を発展させなければ、決して人間に優しい世界にならないでしょう。

私はハッカーと呼ばれるにはまだまだ微妙なレベルの技術屋ではありますが、上記の条文の精神性には深く納得させられます。
こういった哲学こそが、未来の思想の重要な潮流の一つになるのではないかと思えたりするのです。

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