2009年9月14日月曜日

オーディオというオカルトージッター

既に述べたサンプリング周波数、量子化ビットによる音質劣化は、理論的にある程度その効果を理解することができます。そこでオカルト探しの人々はさらなる音質悪化理由を求めて、否定も肯定もしづらい怪しい原因を探し出してきたのです。
それは、ジッター。
オーディオマニアの方なら、ジッターという言葉は聞いたことがあると思います。ジッターというのは、簡単に言えば、デジタルのクロックのヨレみたいなものです。
クロックが乱れていれば、いくらデジタル信号が正しくても、アナログ信号に変換する際に波形が歪んでしまいます。こういった時間軸のヨレは、非線形な波形の歪みを生むことが予想できますが、実際のところどのような音質の悪さになるのか、残念ながら私自身は体感したことがありません。

かなり高精度の機器を使用しても、どうも今ひとつ音像がクリアでないと評価者が感じた場合に、「ジッターのせいかな」というようにこの言葉は使われます。この場合、ハードの担当者がクロック信号の信頼性を強化するような基板修正を行います。
まあ、たいていの場合、基板を修正しても、その前後で音の違いがわかる人はほとんどいないのですが、「音が悪い」と言い出した当の本人が「あ、変わりましたね〜」等というと、関係者はやはりそれが原因だったんだと納得するわけです。
噂では、基板を全く修正せずに持っていって、評価者に「良くなりましたね〜」等と言わせる強者もいるとか・・・。

パソコンを始め、世の中のデジタル機器が凄まじい速さのクロックで動作している現在、サンプリング周波数の44.1kHzなどというクロックは亀のようなノロさであり、それが音質に影響するほどヨレているなんていうことがあり得るのか私には皆目検討が付きません。
ということで、ジッターの話になると、最近はあまり深入りしないように気をつけています。

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