2011年11月20日日曜日

テレビが大進化する─クラウド

テレビとは仕事上全く関係ない私ごときが、こんなことをここで書いても何の反応も無いとは思いつつ・・・、自分自身の思考の記録という意味で、最近思っていることを書いてみます。

前回、様々な映像を簡単な操作で呼び出せるような新しいUIを持ったテレビのことを考えてみました。
私たちはテレビと言うと、テレビ放送を見るための機械、と思うのでしょうが、これからの常識はその辺りから変わってしまうでしょう。テレビ番組であれ、映画であれ、映像コンテンツは全て我々が自由にみることの出来るコンテンツとしてフラット化され、テレビはそれらのコンテンツの統一された窓となっていくのです。

この考え方をもうちょっと進めてみると、映像コンテンツを所有する、とはどういうことかを考えなければならなくなります。
例えば、自分の好きな映画のDVDを買ったとします。DVDはプレーヤに入れないと観ることが出来ません。ところが今のDVDプレーヤーはたいてい特定のテレビに接続されていて、その場所でないと観れないのです。
例えば、車の中で観たい場合、車載用のDVDプレーヤーとモニターが必要になります。いろいろな場所でDVDを観たければ、こんな機材をいくつも買って、なおかつDVDを持ち歩く必要があるわけです。
最近は多くの人が、CD/DVDをリッピングするようになりました。例えば、自分の買ったDVDをリッピングしてPCに置いておけば、PCで観ることが可能になります。そして、そのデータをネット上に置いてしまえば、ネット環境のあるPCで観ることが可能になります。

考えてみれば当たり前のことですが、ネット上にコンテンツが置いてあるのは実に便利なことです。
しかし、いったんネットに置いてしまえば、誰でも観れてしまうし、そうなると著作権的な問題が発生します。そして、ここから先は技術の問題ではなくなってしまいます。

今でも、ネットと著作権に関わる様々な問題は日々生じています。しかし世の中は少しずつですが、ネット上にデータが置かれることを容認しつつある感じがします。
最近では、アップルがiCloudと称して、ユーザーが一度買ったことのある音楽であれば、サーバー上のデータを何度でも聞くことが出来る、といったサービスをアメリカで始めました。そのために、大手のレコード会社とも合意を取ったようです。
残念ながら,日本ではそのような行為は違憲であるという判例があり、このサービスのめどが立っていないと言われています。

しかしそれも時間の問題でしょう。10年も経てば、クラウド上にデータが置いてあり、誰もがそれにアクセス可能な世の中になっていくと思います。
一般ユーザーがコンテンツを買う、ということは、ネット上のデータを観ることのできる権利を買う、というような意味合いに変化していくことでしょう。
そして、ますますテレビというものは、今の枠組みでは収まらない別の価値観を持ったハードウェアに変わっていくのだと思います。

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