2010年4月4日日曜日

15.倍音の意味

突然ですが、三角関数は波形を解析するのに欠かせないアイテムです。サインとかコサインとかいうやつです。
三角関数のお話をするつもりは無いのですが、純音とか、サイン波と呼ばれる波形については知っておく必要があります。



この波形がもっとも混じり気のない純粋な形である、と思ってください。そこに何故、とか言われても困ります。サイン波が最も基本的な波形なんだ、と頭ごなしに覚えて欲しいのです。

さらに、もうちょっと頭ごなしなお約束についてお話しする必要があります。
引き続き数学的な話になってしまいますが、フーリエ級数展開という定理があって、それによると周期的な関数は、整数倍の三角関数に分解することが出来るのです。
これを音の物理の言い方で言い直すと、ピッチのある音は、周波数の整数倍のサイン波の組み合わせに分解することが出来る、ということになります。これも物理法則なので、なぜと問われても困ります。

ちなみに上で言うところの「周波数の整数倍のサイン波」のことを、倍音と言います。整数倍なので、2倍、3倍、4倍・・・といくらでも上のほうに存在します。それぞれ、倍音も2倍音、3倍音、4倍音・・・というように表現します。

もう一度、上の定理を分かり易い言葉で表現すると、「ピッチのある音は、倍音に分解することができる」ということになります。
これはなかなか感覚的に分かりづらいのですが、どんな複雑な波形であっても、全てサイン波の組み合わせで出来ています。
前回、音色の違いとは、波形の違いであると言いましたが、これはさらに別の言い方をするならば、音色の違いとは、倍音の構成比率の違いであると言い換えることも出来るのです。
以下の例は、一つの波形が、1倍音、2倍音、3倍音の足し合わせで出来ていることを示したものです。












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