2010年2月24日水曜日

8.ハモる音程の発見

ところで、音楽はいつ生まれたのでしょう?
私の思うにそれは社会で扱うような歴史ではなく(何百年前、何千年前とか)、理科で扱うような人類の歴史(何万年前、何十万年前)の話になるような気がしています。恐らく、人間がまだ人間未満だった頃からすでに音楽はあったのではないでしょうか。
その頃の音楽はリズムと単純な節回ししか無かったことでしょう。それでもテンポと旋律を共有して一緒に音楽を奏でる行為は、人々の共同作業に一体感をもたらすことになり、人類の発展のためにとても重要な役割を演じたのではないでしょうか。

その後、人々は徐々に音楽に理屈を導入していきました。その中で特に重要なことは、旋律を作るための要素である音階を規定することでした。そして、その音階のもとになった理屈は「ハモる」音程の発見から始まったのです。
なお、今後この連載では、二つ以上の音が調和して心地よく感じる状態を「ハモる」と表現させて頂きます。

実はすでに一つハモる音程を紹介していました。それはオクターブです。
ある音と、その音の周波数が2倍になった音が気持ちいいということに気付いたのです。いや、歴史的にはこの話は恐らく逆なのでしょう。その昔から気持ちのいい音程としてオクターブは使われていたのだけれど、それが後の時代になって周波数が2倍であることがわかったというわけです。

しかし、周波数が2倍ということがわかった頃から、話は早くなりました。
なぜって? そりゃ2倍が気持ちいいなら、3倍とか4倍はどうなるの、ということになります。実際に音を聞いてみると、やはり今まで気持ちがいいと思われていた音程だったわけです。

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