2007年11月2日金曜日

ネット時代の著作者

ネットを賑やかすたくさんのシロートクリエータ達。
彼らの欲しいものは、作品を閲覧したときに発生する著作権使用料でしょうか。
もちろん、お金は欲しいかもしれない。でも、お金を取ろうとすれば、誰も見ても(聞いても)くれないことは自分自身の行動を見ても明らかなことです。
お金を取る以前に、一人でもたくさんの人に見て(聞いて)欲しい。そしてあわよくば感想などを聞かせて欲しい。それが賞賛の言葉ならなお嬉しいのです。「たくさんの人」は自分の身の周りの人でなく、不特定多数の人であるほうがなおのこと、評価が客観的なような気がして嬉しい気がします。

結局、金銭的な報酬とは、不特定多数の人々の間接的な賞賛を意味しているのだと思います。そうであるなら、本来クリエータが欲しいものは、お金そのものでなく「自作品を鑑賞した他人の賞賛」なのではないでしょうか。
私自身の気持ちも全くそのとおりなのです。お金よりもまず、自作品を認めて欲しい、それが有名でないクリエータの偽らざる本音だと思います。

そして、ネットが少しずつ、そういった草の根クリエータの作品の提供の場を増やしていっています。
音楽も、文章も、イラストも、動画も、今や簡単にネットで閲覧することが可能になりました。
プロフェッショナルな芸術マーケットがビジネスとして成り立たなくなったとき、そこに金銭的損得とは別の価値観で評価されるような、新しいクリエータたちが生まれてくるような気がしています。

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