2012年4月3日火曜日

音楽の未来

音楽ってこれからどんなふうに変わっていくのでしょう。

この前、テレビで20〜30年前のヒット曲を流していて、確かに当時の楽器の音とかはちょっと時代を感じるのだけど、基本的なリズム感とか、メロディとか、歌詞の雰囲気とかってほとんど今と変わっていないような気もしたのです。
ところが、その前の70年代、60年代・・・と時代を遡ると音楽性そのものが変わってきます。いや、私には違って聞こえるだけなのかもしれません。でも私には、80年代以前は単純に音楽がどんどん変わり続けていたように感じるのです。

音楽が進化せずに停滞し始めたと私が思うのは90年代以降でしょうか。
もちろん,厳密な意味で言えば音楽は変わっています。しかし、それまでの変化幅に比べると明らかに変化量が小さくなった感じがするのです。

一つには電気楽器の発展が一段落付いたことが挙げられます。
ギターやベースがエレキ化された後、電子鍵盤楽器が70年代に登場すると、録音技術の向上もあって音楽の質感があれよあれよという間に変わってきたのがこの時代。
しかし、シンセサイザーで出来ることが一通り開拓されると、音楽性に大きな変化が見られなくなりました。
結果的に、音楽で語られる言葉も、それを歌う歌手のあり方も、ここ20年それほど変わってきた感じがしません。

しかし、これから大衆音楽がどのように変わるか考えたとき、いくつかのポイントは挙げられると思います。
一つは、音楽文化の中心が欧米、日本から、アジア、中東、南米などに変わるのではないか、ということ。それは単に、経済の中心がもはや欧米ではなくなるということに起因しています。
今後、BRICsと言われるような国々が経済発展すれば、それらの国々の文化が世界に向けて発信されることが多くなるでしょう。そのとき、今まであまり聞いたことのないエキゾチックなものがあれば、世界規模で流行るようになる可能性もあります。

もう一つは、音楽製作がよりパーソナルになった結果、バンドといった演奏形態が一般的では無くなるかもしれません。むしろ、録音された伴奏をバックに、弾き語りしていくような演奏が増えてくるような気がします。
その場合、リズムも普通のドラムセットである必要もなく、ここ数十年続いたバンド的な音楽の音像はだんだん少なくなっていくということはないでしょうか。

とは言え、若者がいる限り、力強いビートのある音楽、ダンスで必要な音楽は無くなるはずもありません。むしろ、こちらのほうはDJっぽいコラージュ的な音楽作りがより発展していくような気もしています。

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