2010年8月9日月曜日

英語公用語化

楽天の社内英語公用語化って恐らくいろんなところで議論が巻き起こっていることでしょう。
当然、ほとんどの人が反対派でしょうから、あまのじゃくな私としては、ちょっと賛成してみたくなります。もちろん、基本英語苦手な私が賛成しても全く説得力無いですが。

まあ、誰もがそんなの無理だと心の中では思ってます。私もそう思います。だって、日本人が普通にたくさんいる場所で、英語で仕事しなきゃダメって言うのはかなり無理な話。
しかし、日本人は日本語しか話されない場所に慣れ過ぎていて、それが当たり前だと思い過ぎているというのもまた事実。マルチリンガルな環境であれば、取りあえず意思疎通を図るため、良い悪いはともかく英語で話すのが手っ取り早いという事実はあるでしょう。
実際、中国人や韓国人と話すのだって英語が一番簡単だと思います。

だから、無理矢理でも外国人が多い職場になれば、英語公用語化は議論するまでもなく起こりうる話です。社長が日本人だから日本語、なんて意味ないのです。
ただ楽天の全ての職場に外国人がいるわけでは無いでしょうから、日本人ばかりのところでどこまで英語を話すかっていうのは難しいところでしょう。現実には、なあなあで適度なところに落ち着かせるとは思いますが。

実際、普段しゃべる言葉を英語にしたら何が変わるでしょう?
まず、否定が簡単に言えるようになりそう。会議中、日本語なら「私はそうは思いません」とはなかなか言いづらいもの。もちろん状況にもよりますが、出来るだけ否定語を使わずに、発言しようと思ったりしませんか。英語なら、"I don't think so"とか、簡単に言えそう。っていうか、英語だと良く言われるし。他人の意見を否定する、という行為の敷居を下げるのに一役買うのでは、という期待はあります。
次に、大きな利点は敬語の問題。丁寧語とは違うのです。歳下に「〜だよね」とは言えても、部長には言えない。せいぜい「〜ですよね」。でも、そういう言葉を今度、歳下に言うとそれはそれで奇妙。私たちは組織の中での上下関係を知らず知らずのうちに言葉で表現している。でも、英語になればそれが無くなります。偉い人も、若い人もより対等の関係になるのでは無いかと思います。
いずれも文化的な問題なのですが、もう一つ文化的なことを言えば、日本では「沈黙は金」、でも海外では"Silence is evil"です。日本の会議でよく沈黙が流れることがある。ところが外人が混じった途端、しゃべりまくる外人、うなづくだけの日本人という構図になります。言ったが勝ちの世界。言わない方が悪い。「言わなくても分かる」文化からの決別です。だからこそ、より言葉の内容が重要な意味を帯びてきます。

どうせみんな、大してしゃべれないでしょうから、早急に自分の周りで英語公用語化は無さそうですが、そういうドタバタが起きるなら、英語公用語化も悪くないと密かに思っています。
あとそれから、日本語や日本文化が失われる・・・なんて議論もあるかと思いますが、別に日本語を話すな、と言っているわけじゃないのだから(公用語ってそういうことじゃないだろうし)、それは過剰反応かと私は考えます。むしろ、日本語を見直すいいきっかけになるんじゃないでしょうかね。

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