2009年3月10日火曜日

ジェネラル・ルージュの凱旋

海堂尊の田口・白鳥シリーズの映画化第二弾を観ました。原作は未読。
あんまり期待してなかったのだけど、なかなか良い映画でした。医療現場のリアルな状況とか、病院経営の問題だとか、その中で生じる人間関係とか、もちろん現実社会より刺激的な人々ばかりだけど、細部が良く練られていてリアリティがあります。
製薬会社の営業担当の腰の低い感じとか、平気で大きな音を出すような無神経な医者とか、あるある的な人物造形もなにげに感心。
しかし何と言っても、この映画の気持ち良さは救急医療センター長の速水を演じた堺雅人の演技によるのかなと思いました。
敵が多い一匹狼。傲慢だけど子供っぽさを持ち、冷徹な判断を瞬時に下し、ひねくれた物の言い方をするくせに一本筋の通った信念を貫こうとしている。クールで力強いキャラは無茶苦茶カッコいいです。
会社のような組織にいると、こういった信念を持って頭の固いお偉方と対決できる破天荒なキャラに憧れます。でも実際には会社にこんな人がいると困っちゃうってのも現実。
そういうサラリーマンのヒーロー像を描いてくれた、というだけでこの映画を観た甲斐がありました。

0 件のコメント:

コメントを投稿