2006年8月21日月曜日

林檎の声が嫌い?

このブログをずっと読んでいただいている人は知っているとは思いますが、ただ今、椎名林檎に心酔中。
すでに6年前からかなり気に入ってはいたのだけど(これとかこれとか)、最近はライブDVDを良く見ています。
これがねぇ、本当にカッコ良いんですよ。贔屓目に見なくても、彼女の音楽性の高さ、芸術性の高さは特筆すべきと思っているのだけど、なかなか世間的にはそうでもないみたい。って結局、単なるファンの戯言なのか・・・
で、妻に「いいでしょ、コレ」とか言うと、「椎名林檎の声が嫌い!」と返されます。うーん、それがいいのに。
確かに、合唱をやっていると、林檎的歌唱の世界とは全く相容れないものがあるのは確か。高い声で張り上げる声は喉をつぶしたようなキツい発声で、あんな声のままで歌い続けたら、いずれ声が潰れるんじゃないかと心配するくらい。逆に言えば、椎名林檎の声帯は、異常に強いのだと思います。あの声質で絶叫し続けて、これまで歌手活動を続けているんですから(ついでにタバコもがんがん吸っているようだし)。

私は正しい発声じゃないから、あんな歌い方は嫌いだ、などと野暮なことは言いませんよ。
あの声だからこそ表現できる世界があるし、エキセントリックな表現者として、その個性はますます際立つのです。ステージでの妙に芝居ぶった振りなんかも、彼女がライブをSHOWとして、一つの芸術作品として作り上げようとする芸術魂を感じます(しかし、普通のJ-POPファンにはそれも気に入らないのだろうけど・・・)。

歌というのは、みんなの気持ちを前向きに高揚させようとするポジティブな側面があるのと反対に、個人の内省的な心情を切々と歌い上げるという機能もあるのだと考えます。そして、椎名林檎は明らかに後者のタイプの表現者なのだけど、それゆえにアングラ的なマニアに支持されているように思われるのは、私には不本意なのです。

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