2005年4月28日木曜日

神鳥-イビス/篠田節子

ibisuこの本、以前、篠田節子の本をまとめ買いして、読まずに積まれていたもの。ふいに読み始めたら止まらなくなって、結局一気読みしてしまいました。マジ、恐いです。恐くて恐くて、でも先を読まずにいられない。気が付くと全部読んでしまい、その後も恐さが後を引くというたちの悪い小説。
内容は、人気バイオレンス作家と、女性イラストレータのコンビが、明治時代の画家、河野珠江の壮絶な絵画の謎を追っていくうちに、時空を超えた恐怖体験を味わうというもの。スケベ男とカタブツ女の凸凹コンビは、2時間ドラマ的な俗っぽいキャラ設定。こういうあたりはエンタメ小説の王道なのだけど、しかしこの作品の恐怖感はありきたりのものではありません。しかも、結末も結構救いがない。「リング」なんかもそうだけど、これも単純なハッピーエンドで終わらないタイプのホラー。思わず、小説の後の出来事を想像しちゃって、それがまた尾を引きます。
おかげで、夕べはなんだか目が冴えちゃって、あんまり眠れなかったのです・・・

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