2005年11月23日水曜日

全国大会に行った その2

今回の全国大会、大学Bの前半5つ、大学Aの前半4つ以外は全部聴きました。
最初の5つが聴けなかったのは、当日朝、浜松から新幹線で行ったのでしょうがないとしても・・・大学Aは、昼休み周りに食事する場所が見つからず、ホール内のレストランで待ち行列に繋がる羽目になり、聴くのはあきらめたのです。そんなわけで、大学の部の演奏のコメントは止めておきます。^^;

全般的には無伴奏化がますます進行し、いわゆる昔ながらのピアノ伴奏付き邦人曲はすっかり少数派となっています。これは私としては好きな傾向。
しかし、そのせいなのか、もう知らない作曲家のオンパレード。ほんとに、まあ、よくもいろんなところから曲を探してくるものです。もう、ニーステッドとかプーランクとかだと、保守的な選曲とさえ思えてしまいます。今年は特にそんな感じだったので、もう全部の作曲家をチェックするのは止めました。
今回の注目作曲家は、ずばりエリック・ウィテカー。2年前にESTが演奏したのが始まりかと思いますが、そのウィテカーを演奏した団体が今年は3団体。来年以降、流行りそうな予感。
というのも、今回圧倒的な印象を残したのが、岡崎混声合唱団の演奏したウィテカー作曲「レオナルドは空飛ぶマシーンを夢見る(Leonard Dreams of His Flying Machine)」。この曲、超カッコいい!題名だけでも十分興味をそそるのですが、曲は期待を裏切らない大変面白いものでした。
レオナルドとは、レオナルド・ダ・ヴィンチでしょう。彼が遺した飛行機のスケッチが、この詩のモチーフなんでしょうか。レオナルドがルネサンス人ということだからなのか、曲はまるでモンテヴェルディのマドリガーレのような雰囲気を強く感じさせつつ、現代的な技法と処理がときどき施されるという趣向。後半になって、リズムが付き、ノリノリの雰囲気になり、カッコいい盛り上がりを作ります。そして、最後は空飛ぶマシーンで消えゆくように、風の音だけが残るというシャレたエンディング。楽譜もCDもゲット。もちろん、自分の周りでは歌えるはずもないですが、作曲する立場としてとても気になる曲です。

さて、一般Aでは、私の一番のお気に入りはアンサンブルVine。素晴らしく整えられた発声とハーモニーで、ひときわ印象が深かったです。曲の雰囲気も非常に私の好みだし、最後の曲の演出も上質なもので、センスの高さを感じさせます。トータルのパフォーマンスとして、とても知的な印象を受けました。
CANTUS ANIMAE, ヴォーカルアンサンブルESTの邦人作品も注目の一つ。最も新しい邦人作品がどのような方向を向いているのか興味が湧きます。二つとも打楽器を使うという点も共通していました。2団体とも、非常に精度の高いアンサンブルを聞かせてくれて、曲の雰囲気を良く伝えていました。それだけに、演奏そのものよりも曲の内容に私自身の興味が移っていたのは事実。
正直に言うと、両曲とも打楽器を使いながら、ビート感が希薄な感じの曲だったのが残念。こういった傾向は前衛的な邦人作品全体に通じるものがあるように思いますがいかがでしょう。

それ以外で印象深かった演奏として・・・
松下中央合唱団の自由曲は良かった。確か、ノースエコーが以前演奏した曲ですね。聞く側にもかなりのテンションを要求しますが、その張り詰めた雰囲気が大きな印象を残しました。
ちょっと毛色が違うところとして、創価学会しなの合唱団もなかなか好印象。東京代表ながら、しなのとはこれ如何に。それはともかく、日本語を非常に彫り深く表現していたのが印象的。信長さんの曲も素晴らしい。

全体的には、面白い団体が関西、中部方面に集中している感じ。関東勢全盛だった数年前とはまた違った雰囲気になってきました。
来年は熊本ですか・・・。自費で行くのはきついなあ。(^^;;;

7 件のコメント:

  1. EricWhitacre最近はやりまくってますね。
    私の周りでもかなりの流行り具合です。
    歌ってると、む、むずかしい…
    今度どこぞでWhitacreだけのステージとかやるっぽいので、大変です。

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  2. やはり最近は、関西のほうが感度が高いのかな・・・
    この辺りではとんと聴きませんが。
    ウィテカーの一つの特徴は、調性内でのダイアトニックなクラスター的和音とでもいいましょうか。
    だから適当なピッチを出してもいいクラスターより、歌う側としてはよほどたちが悪いですね。「ミ」を歌いながら隣で「ファ」や「レ」があるなんて、なかなか大変ですよ。

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  3. 私の周りといってもあくまでかなりせまーい範囲ですが…
    周りにマニアックな人が多いだけなのかも…
    そうなんですよ!あくまで調性内のクラスターなんですよね。
    それがホントに悩ましいところです。

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  4. ご無沙汰してます。
    あげさんとは土曜日の夕食(飲み会)をご一緒したので、MATTさんが新潟入りされていることは伺っていましたが、お目にかかれず残念でした。
    昨年、仲間と一緒に合唱団を創りコンクールにもトライしていますが、やはり一般の部はレベルが高いですね。今年はかつて所属していた職場の団から助っ人要請があったので、久しぶりの全国大会への参加となりました。もちろん、まだ社員なのですが(笑)、ああいう曲をやるようになってしまったので足抜けした次第です。
    また機会があれば、いろいろお話させてくださいね。

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  5. ENAさん、こんにちは。
    そうですか、歌っていたんですか。
    >もちろん、まだ社員なのですが(笑)、ああいう曲を
    >やるようになってしまったので足抜けした次第です。
    確かに全国大会の中にあって違和感はあったけど、あれはあれで極めるのは長い道のりなんだと思います。
    個人的には、もう職場の部もいらないのではとは思いますけど・・・レベルもまちまちですし。
    新しい合唱団もがんばってくださいね!

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  6. はじめまして。私は岡混のメンバーとして歌っていました。
    コンクールとはいえ、舞台上も客席も同じように演奏を楽しめたように感じてとてもうれしいです。ありがとうございました。
    また、MATTさんのレオナルド(LEONALDOです。コンクールのプログラムが英語っぽく誤植されています)の解釈もぴったりでちょっとびっくり!
    ウィテカーの曲は、歌いこむほどに面白さが増してきます。よく計算されてできているなあと思います。まだ若干20代後半の作曲家ですのにね・・・
    来年3月には愛知芸術劇場にて、高校生(岡崎高校)とともに演奏会を開催します。ウィテカーの特集や三善の新曲などもやる予定ですので、よかったら聴きにきてください♪
    と、いうわけでまた、遊びにきますね~!

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  7. akiさん、はじめまして。
    歌っていたなんて羨ましい・・・
    私もこんな曲をきちんと演奏できる団体で歌いたいです。
    ウィテカー、ほんとに面白い曲ですね。帰ってから楽譜を見ながら何度もCDを聞いています。他にも面白い曲がありそうです。ウチの団でもやってみようかな。
    >来年3月には愛知芸術劇場にて、
    岡崎じゃなくて、名古屋なんですね。
    また詳しいことが分かったら教えてください。
    先生にもよろしくお伝えください。

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