2011年5月8日日曜日

PD合唱曲からCC合唱曲へ

4年ほど前からPD合唱曲と称して、自作曲をPDFで公開する試みを行っていました。その時の記事はこちら
デジタル/IT/ネット時代になって、コンテンツの流通についてはドラスティックな変化が起きました。デジタル化されたデータは非常にコピーがし易いため、違法コピーが絶えず、これらを防ぐ仕組みといたちごっこが年々続いています。

しかし、そのような状況を尻目に、有料コンテンツは益々売れなくなり、無料コンテンツが幅を利かせるようになりつつあります。
その原因としては、コンピュータ時代にデータのコピーは当たり前のことだし、デジタル化されたデータに面倒なプロテクトをかけると使いづらくなり、統計的に見れば使用を避けるようになってしまうこと。それから、これまで通りに音源を売ることだけがマネタイズの方法ではない、ということを何人かの音楽家が気付き、実践しつつあるということ。この二点が挙げられます。
まだ全体としては、音源を売るビジネスが大勢を占めていますし、CDを買ったり、曲データを買ったりする感覚も多くの人が自然に感じているのは確かなのですが、その一方で静かにコンテンツの無料化が進んでいるのです。

特に私のようなアマチュア音楽家にとって(それで飯を食ってないという意味)、金銭的対価よりまず広く知られることのほうが先決であり、その場合、むしろ無料でコンテンツを配ってしまった方が効果的です。
そのような流れでPD合唱曲という試みを始めましたが、とはいえ、完全に著作権を放棄することはむしろ難しいことです。全く放棄します、と言われても、使う方もどうしても遠慮してしまうものです。

そんなところから近年、ある有力な著作権のライセンス方法が拡がっています。クリエイティブコモンズという考え方です。詳しくはこちらの説明をどうぞ。
まあ簡単に言えば、コピーフリーだし金銭的対価はいらないけど、いくつかのことは守ってね、ということを権利者側が宣言できるというものです。

そこで、私はこのクリエイティブコモンズを利用して、以下のような設定をしたいと思います。
作品のクレジット表示
 私の理解では、人格権の主張ではないかと思います。
商用利用禁止
 勝手に私の楽譜で商売をするなということ。
改変は自由
 原著作者が明示されていれば、改変は好きにして構いません。
商用利用禁止については、あくまで「著作者の許可無く」ということであり、何が何でもこの作品を商用利用してはいけない、ということではありませんのでご注意下さい。

まあ、一般の方が演奏で使う分にはほとんど問題無いはずです。
むしろネット時代で新しい著作権管理の考えが出て来たことについて理解して頂くためにも、クリエイティブコモンズのライセンスを使うのは意義があることではないかと考えています。

今後は、私の作品紹介ページや、PDFの楽譜について徐々にCCの記号を付けていくつもりです。

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