2010年12月21日火曜日

TRON:LEGACY

ディズニーの3Dの最新SF映画。TRONというと、技術者的には国産OSのことを思い浮かべますが(μITRONにはいつもお世話になっています)、大昔にTRONという映画があったのですね。
今年前半くらいから何回か予告編を見ていて、この手のB級(の匂いを感ずる)SF好きの私としては、密かに興味を感じていました。

ということで、なぜか月曜の夜に映画を見に行ってきました。
率直に言うと、ストーリーは今ひとつ。というか、かなりダメな部類に入るかも。前半のセリフの一つ一つが素人くさくて、かなり幻滅。この手のリアリティのない説明的なSF脚本は日本のお家芸だと思っていましたが、アメリカ製でもやってしまうもんなんですね。
後半以降のアクションでは、それぞれの登場人物が何のためにどこにいるのか、ということが不明瞭。鉄道だと思っていたら、工場だったり、集会所だったり、でもやっぱり宇宙船だったみたいな。もちろん作る方は何らかの想定があるのだけど、ご都合的に脚本を作ると、一度見ただけの観客には理解しづらくなるもの。クリエータ的には反面教師で、勉強になりますよ。

それでも、全体の洗練されたデザインや、映像にはそれなりのクオリティを感じました。全体的に薄暗い中で、白い光とオレンジの光が交錯し、それぞれが明瞭に敵味方を示しているのは映像的に分かり易いです。戦国ものや中国映画なんかでもそんなのがあったような。
人物も漫画的で、女性も人格をはぎとって女性美だけを追求したようなモデル系美人ばかりなのは、電脳空間のイメージをうまく表現していたと思います。ただ、マスクをかぶると誰だか分からなくなる、というのはちょっと失敗だったかも。

ただ、プログラムを擬人化した電脳空間というモチーフ、もっといじりがいがありそうだし、うまく別にテーマ性を持たせたら内容の深い映画になるのになあ、と感じます。そういう意味では、やはりマトリクスは偉大でしたね。

2 件のコメント:

  1. 確かディズニー作品ですよね?内容よりも、娯楽性を中心にしただけなのかもしれませんね、子供向けに。宣伝でも微妙な感じがしたので、見に行ってませんが^^;

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  2. コメントありがとうございます。
    まあ、いろいろな方の批評を見るにつれ、ストーリーそのものに突っ込みを入れるのは大人気ないような気もしてきました。みんな、分かってるよ〜みたいな。
    それでも、同じく娯楽作品であるスパイダーマンとか、バットマンとか、それなりに感心する出来になっているんで、娯楽とストーリー性は両立するとは想っているんですがね。

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