2010年6月25日金曜日

作曲とプログラム

もう12年前、こんなエッセイを書いていました。
他の人から見れば、会社でプログラムを書いていて、家に帰ってまで(iPhoneの)プログラムを書くなんて信じられないと思われるのかもしれません。
私自身は全然凄腕のプログラマーなんかじゃないし、オープンソースコミュニティで大活躍するようなバリバリのプログラマーでもありません。それでも、プログラムを書いて何かを仕上げるという感覚が好きなのでしょう。そして、それは作曲し終えて、一つの曲を仕上げたという快感と非常に近いわけです。

冒頭にも紹介したように、確かに作曲することとプログラムを書くことは本質的に似ていると思います。だからこそ、この二つとも家に帰ってまでやることを厭わないのでしょう。
とはいえ、会社では単純にプログラムを書くだけの仕事も、最近は少なくなってきましたし、家では乳児の世話で作曲もままなりません。子供が寝静まったら音を立てるわけにもいかないので、ここのところは作曲よりもプログラムの方がはかどっているという始末です。いや、作曲が出来ないからその代わりにプログラムをしている、と言ってもいいかもしれません。

しかし、プログラムって書かない人にその面白さを伝えることはなかなか難しいのです。
というか、ぶっちゃけ言ってプログラミングそのものが楽しいというわけでは無いのです。例えばiPhoneなら、ちょこちょこっと書いて、コンパイルして、Simulatorが立ち上がって実際に動かせます。うまく動くとすごく嬉しいし、思った通りにならないと、何でうまくいかないのか考えます。それを何度も繰り返すわけです。上手く動くと、もっとこうやってみようか、とか、使い勝手が悪いなあ、とかいろいろ不満が出てきて、それを修正しないと気が済まなくなります。そして、動かしてみて思ったとおりの感じになると、それがまたとても嬉しいのです。
意外と行き当たりばったりです。しかし、仕事と違って趣味のプログラミングはそれが楽しいとも言えます。

そう考えると、作曲が楽しいのは、好きな曲を好きなときに書いているからであって、売れっ子になって様々な制限の中、短い納期で仕上げるようなことが常態化すると、自分にとって作曲という行為がどのように感じるか、ちょっと心配。いや、もちろん売れっ子になりたいですよ。今のままがいいわけじゃあ無いんです。

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