「地球最後の人間」というアイデアには、何か惹かれるものがあったのです。
同じネタとしては、私などドラえもんの「独裁スイッチ」を思い出してしまいますね。何もかもめんどくさい~、みんないなくなっちゃえ、と一瞬思っても、そんな状況の空恐ろしさは、ちょっと冷静に考えてみるだけでぞっとします。
だからこそ、何が原因でそうなったのであれ「地球最後の人間」には、そういう究極の寂しさ、果てしもない孤独、という描写が絶対的に必要。そして、この映画、こういったテーマを真摯に取り上げようとしていたことについては、とても好感を持ちました。主演のウィル・スミスも、こういった演技をかなりシリアスに演じきっていたし、主人公のお供をする犬の演技も良かったです、マジで。
なので、できればもっともっと、このテーマを掘り下げて欲しかったなあ、というのが私の感想。
というのも、後半、「あれ、最後の人間じゃないじゃん」みたいな感じになってきたのは、ちょっと何となく興ざめ。
それに、なぜ一人だけになってしまったか、という理由が、ウイルスによる人間のゾンビ化・・・って、もうこの設定あまりに安すぎです。個人的には「バイオハザード」でしか許せない感じ。もう少し別の設定にできなかったもんでしょうか。
脚本的にはもう少し心理劇のような映画に出来た気もしますが、やはり最後にはそれなりのドンパチが無いと興行的にはきっと厳しいんだろうな、などと穿った見方をついついしてしまいます。
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