浜松アクトシティ中ホールで開催された、アンサンブル・プラネタのコンサートに行ってきました。
デビューした頃だったか、興味を持って二枚ほどアルバムを買ったことがあります。同じ頃、ついでに編曲を手がける書上奈朋子のCDも買ってみたり。ちなみにそのCD、あらためて聴いてみるとほとんどビョークみたいな雰囲気・・・
さて、コンサートのほうですが、やはり一人一人の歌手の実力の高さはかなりのものと実感。
アカペラ・アンサンブルに必要な音程感はなかなかのもの。ただし、メンバーが変わったばかりの低声部のパートがちょっと乱れた感はありましたけど。
上三人はほぼ同じメンバーで続けているせいか、アンサンブルの持つ基本的な歌い口というか、フレージングの統制が良く取れていて、それがこのアンサンブルの音楽を特徴付けているようにも思います。
最初はPAは使わないのかな、と思ってましたが、クラシカルな発声をベースにしているとはいえ、CDと同じ音を出すためにはやはりPAは必須なのですね。ただ、積極的に音声を加工するわけではなく、あくまでも各人の声の美しさをそのまま引き出すような音響設定なのは好感を持ちました。
さて演奏の質もさることながら、私などどうしてもプロとしてのこのグループの有り様について、ついつい思いを馳せてしまうのです。
歌手とはいえ、歌う前に時間をかけて水を飲んだり、ピッチパイプで音を取ったり、その後ハミングしたり(なんかアマチュア合唱臭い)するのはちょっといかがなものか。この辺りをもっと何気なくできるように研究すべきでは、と思ってしまいました。そういうステージングも含めてプロのやることだと思うし。
そういう意味では、MCなんかもちょっと素人くさいですねえ。
あと、アンコールの一番最後に使うためだけに、ずっと舞台上にピアノがスタンバイされていたのは、やはりおかしいと思います。だってアカペラグループでしょ。
実は、一番気になるのは、アカペラのアレンジ。
CDを聴いたときから思っていたのだけど、正直、かなり凝ってます。クラシックの名曲をアカペラで歌うというコンセプトながら、かなり原曲の世界から自由に離れているし、そういうところにアレンジャーの創作意欲を感じます。
ただ、かなり高音を多用していたり(もちろん、それをこなせる歌手があっての話)、器楽的なアルペジオっぽいフレーズが多いのは、無駄に難しいばかりで、もう少し演奏効果の高いやり方はあるような気がします。まあ、あくまでも私見ですけど。
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