昨日、名古屋しらかわホールでのノルウェー・ソリスト合唱団の演奏会に行ってきました。
二年前の京都でのオスロ室内合唱団の感動を再び、というわけでこのコンサート楽しみにしていました。
全体的に言えば、大変素晴らしいコンサートだったと思います。
オスロ室内の圧倒的な感動とはまた違いましたが、ソリスティックな発声と、制御され統制されたアンサンブルが織り成す高レベルな室内合唱の世界を堪能しました。
冒頭のバッハはいまいちな印象でしたが、その後は京都の演奏を思い起こさせるような、ホールの周りで聴衆を取り囲んで歌うシーンや、歌いながら後ろのドアから消えていくという演出も。ああいう演出と、北欧の民謡的な旋律はとても良く似合います。
それに、あまり期待してなかった「風の馬」が意外に面白かったのです。
こういう選曲って、日本公演でのサービス的なものを感じていたわけですが、これが予想以上に質の高い演奏。リズムやハーモニーがとてもクリアで、曲作りも非常に明晰。今までに聴いたこともない構造的音楽作りの「風の馬」なのです。組曲からの抜粋であるにも拘わらず、曲の流れに物語性を感じる、非常に知的な印象を与える演奏でした。
この指揮者、グリーグでも心憎い音楽作りをするし、民謡も自らとても美しい編曲をするし、過剰な振りの無い的確な指揮もカッコいい。それに、ベルボトムのパンツを着こなし、見た目もクールだし、やはりスゴイ能力と人を惹きつける魅力を持った人だと思いました。
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