東京事変のニューアルバム「娯楽」を購入。今回のアルバムの大きな話題は、椎名林檎が一曲も作曲せず、全ての曲を他のメンバーが作ったという点。「林檎の」バンドだった東京事変から敢えて林檎色を薄めるという挑戦は、ある意味、非常にコンセプチュアルであると言えます。
ファンなら色々と賛否両論あるでしょうが、それはひとまず置いといて、この「娯楽」をネタに、各メンバーのメロディの特徴など考えてみます。
まずベースの亀田氏のメロディは、J-POPの王道的メロディ。なんとも卒がなく、良く出来ている。J-POP界で多くのアーティストと仕事をしている彼のメロディは、逆に言うと歌手を選ばない一般性があります。
次にギターの浮雲氏。この人のメロディはシブい。敢えてメロディが甘くなるのを避けている感じがします。そのため、メロディが鋭角で、同フレーズの繰り返しも多い。耳に残りやすいのですが、一般性は逆に低い感じ。
最後にキーボードの伊澤氏ですが、割とJ-POP的な要素を持ちながらも、ちょっとクセがあります。同じく繰り返し型のメロディが多く、サビで音域が高くなる。また、メロディの終止があっさり気味。キーボーディストにしては、ひねりが少ない人だなという印象。
以前、椎名林檎の書くメロディについて論じました。東京事変から、こういった特徴を持つ林檎のメロディが無くなったことで、かなりバンドの雰囲気は変わったと思います。
それにしても、メロディには、かなり作り手の個性が出るものです。
気が付いたらそうなっていた、ということもあるし、頭に浮かんでも自分が書くメロディとして絶対許せないというものもあるでしょう。あるいは、積極的に人工的に音の配列を考えることだってあります。
そういうことの総体が、メロディの書き手の個性に繋がっていくわけです。
今日やっと入手しましたアルバム!
返信削除今聴いてます・・・今回はやけにPOPだなぁと思ったのは作り手のせいであったわけですね、納得
来月は事変名古屋ライヴ参戦です
うぅ、私まだ生の林檎を拝んだことないのに・・・
返信削除そうですか。ライブ行くんですか。いいなぁ。
確かに今回のアルバムは全体的に明るい感じはしますね。