2005年9月26日月曜日

マタイの字幕操作をするの巻

以前こんな記事を書いてしまったせいなのか、ある演奏会の字幕操作係の役を頼まれることになりました。
その演奏会とは、浜松バッハ研究会創立20周年記念演奏会であるバッハの「マタイ受難曲」。いまさら言うまでも無いバッハ畢生の大作、そして最も字幕をつけて聴きたいと思われる合唱音楽であります。
今回はアクトシティ浜松の中ホールに、ホール奥のパイプオルガンを覆い隠すほどの大きなスクリーンを出し、パソコンでパワポの書類を表示する、という形です(まさに、私が以前書いた話)。パワポの書類自体は団員の方が作成したので、私の役目はその構成に従ってパソコンのカーソルキーを押すことでした。もちろん、事前に資料は頂いていたので、通し番号を自分の楽譜に全部書き写しておきました。驚くなかれ、パワポは全部で441枚。全曲で約3時間とはいえ、この切り替えは結構忙しかったです。楽譜を追いながらですから、気分は演奏家みたいなものでした。
私がいた場所は、ホール後方にある映写室。窓から会場全体は見えるのだけど、ナマの音声は完全にシャットアウト。音は全てモニターです。それからプロジェクターが熱を持つせいなのか、部屋は冷房で相当冷やされていました(意外とつらかった…すぐトイレ行きたくなるし)。

ナマの音声でないのがやりづらかったのは、意外な盲点でした。
モニターの音量も十分でなく(本番ではモニタースピーカを追加してもらった)、ステージの息遣いがいまいち私まで伝わらないのです(しかもプロジェクタのファンの音が結構うるさい)。視覚はナマでも、音声が電気を通しちゃうと、その場所はどうも演奏とは別世界になってしまい、自分が会場全体に字幕を見せているんだというリアリティがとても薄く感じられてしまうのです。ホール内にいないので映写室で一人、カーソルキーを叩いても、どこからも反応がなく、すごく不安になります。でも、世のPA屋とか放送局とかの人たちってそういう状況できっと仕事しているんですよね。
さて、肝心の字幕操作ですが、正直言いましょう。三箇所間違いました。_ _;
そのうちの二箇所はほとんど気付かれていないようでしたが、一箇所、バラバを赦免するくだり、エヴェンゲリストのセリフを楽譜一段分(3小節くらい)早く出してしまった・・・。後で何人かに指摘されました。ごめんなさい。

個人的には、字幕を出すタイミングをいろいろ考えたつもりでしたが、あんまりみんな意見してくれなかったなあ。自分が思っているほど、そんな微妙じゃないのでしょうか。
私は、曲頭では指揮者より先走って出さないように、逆にエヴェンゲリストが歌う聖書句の部分は、映画の字幕っぽいタイミングを心がけたのですが…
演奏会は、お客もかなりたくさん入っていたようです。演奏はいくつか事故はありましたが^^;、なかなか熱い演奏だったのではと思います。私も、なかなか体験できないことをさせてもらい、楽しかったです。ありがとうございました。

7 件のコメント:

  1. 字幕は好評だったようですね。
    とりあえず、自分としてはそれに関われて良かったです。
    眠そうになる観客の注意を喚起する、という意味でも
    ときどき目の前に変化が現われるのは良いのかも。^^;
    映写室に入ったのは面白かったけど、大した機材はなかったです。おまけにプロジェクタのリモコンをちょっといじったら、係の人に「これは私がやりますから」と怒られました。^^;;

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  2. お初でございます。
    字幕操作ありがとうございました。
    おかげさまでお客様にはもちろん、三澤先生、永島先生にも字幕は大変好評でした。もともとは電光掲示板タイプのものが高くて手がでなかったための苦肉の策でしたが、正面にでることによって、見やすくなり物語にはいりこみやすかったようですね。(表示面積がひろいことで、曲番号も入っていて途中でうっかり眠ってしまっても追いつけたという意見も)
    歌う側にとっては音響面で心配もあったのですが、多少いつもの中ホールの感じより、遠くのパートが聞きづらいかなという程度でお客様のところでは問題なかったのではと思います。
    今後MATTさんの提案のごとく、普通の合唱曲でもはやるかもね。

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  3. 関係者でもある私が言うのも何ですが、
    ご盛況、おめでとうございます。
    すごいお客が入っていてびっくりしました。
    前回マタイを歌ったときは、1部の後、随分お客さんが減ったような記憶がありますが、字幕のせいか、今回はそんなことはなかったように思います。
    次は、浜松合唱団でも字幕、手伝いましょうか。^^;

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  4. TB先の臥龍庵さんで写真を拝見しましたが
    スクリーン、大きいですね!
    歌う側は大変だったでしょう。
    私はこの上半分、分くらいのものを想像していました。
    もしこれいっぱい字幕だったら
    1枚あたり20秒ほどの計算ですから、
    読みきるのもけっこうホネかも。。

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  5. スクリーンで表示に使ったのは実際には上半分だけでした。(構造上、スクリーンは上まで出さなきゃいけないようです)
    だから、最高でも4行まで。
    字幕の作り方はなかなか良かったので、読むほうはそれほど苦労しなかったようです。むしろ字が大きくて良かった、という感想も。

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  6. 今更ですが、お世話になりました。聖書のことばを道とする教会関係者にも、とても好評でしたよ。
    DVDを先ほど見たのですが、切り替えタイミングもばっちり!字幕って歌詞の意味を「表示」するだけの役割ではなく、「表現」としての役割もあるんだなぁと改めて感じました。映画の字幕、まさにそのとおり!
    ありがとうございました。
    #自分がいずみホールで操作したときは、2回早出ししてしまい、ちょっと落ち込んだ記憶が(^^;でもまたやってみたいなぁ。

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  7. 歌うチェロ弾きさん、こんにちは。
    DVDを作ったんですか。うゎ、もうバレバレ・・・
    私の場合、失敗してても全然落ち込んでませんが。^^;
    いい勉強をさせてもらいました、という感じです。

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