ここ半年くらい、いつテレビ買おうかな〜とずっと考えていました。
11年前に買ったブラウン管テレビはこれまで全く故障もせず、正直、地デジ移行には何となく釈然としない感じもしていたわけです。かなり前に決まったとは言え、日本中の使えるたくさんのテレビがゴミと化してしまうのはやっぱりもったいない。いっそのこと安価な地デジチューナで済ませようかとも思ったりしました。
これまでなかなかテレビを買わなかったのは、単純にどのテレビを買ったらいいか分からない、と迷っていたからでもあります。多くのメーカーから、あまりにたくさんの型番が発売されていて、もちろんそれぞれにいろいろな機能やら、性能の違いやらがあるわけですが、正直私にはその違いに全く興味が湧かないのです。
実際、家電量販店でテレビを見ても、私には安いものと高いものの性能差がほとんど分かりませんでした。
今回は、何となく東芝のREGZAでも買うかな〜と漠然と思っていたのですが、そんな折、浜松のビックカメラでLGのテレビが展示されているのを発見。
もとよりあまのじゃくな私は、日本製じゃないことにたまらない魅力を感じ始めたのです。
しかも、そこにあったLGの最高機種のデザインが素晴らしい。
見た目を一言でいえば、表面は一枚のクリアパネル。余計なでこぼこ一切無し。スイッチ類も無し(わざわざタッチパネルになってる)。そして、テレビ全体は非常に薄く、まるで近未来の映画で出てくるような洗練されたデザイン。
継ぎ目の無さやボタンの極端な排除など、アップルのデザイン哲学にも通ずるところがあります。超大型iPhoneみたい。
自分自身メーカーで働いて、こういったデザイン重視の製品というのが、日本では製品化されづらい現実を良く感じます。
最終的に製品開発にGOを出すのは経営者であり、日本ではそのクラスの人にデザインの美しさの価値を理解している人が少ないのです。またいくら優秀なデザイナがいたとしても、社内の力関係で技術やコストのほうを優先するほうが、恐らく圧倒的に多いでしょう。だから、日本メーカーには思いっきりデザイン性に振れた製品が少ないのです。
こうなると、私にはほとんど他の機能などどうでもよくなってきます。いわゆる一点豪華基準による選び方。
とはいえ、元より42型を購入予定だったので、同じく一枚クリアパネルデザインの42LE8500を購入しました。17万円と、このサイズとしてはちょっと高めでしたが、いや十分満足。
先週末にテレビが届き、ようやく人並みに地デジ放送を見られるようになりました。
と、このままでは、デザインに大満足ってだけで終わるので、ちょっとおやっと思ったことをいくつか。
・正直、音質は良くないですね。まあ、この薄さで全面ガラスなので、まともなオーディオ性能を求めるのは厳しいでしょう。スピーカーが前を向いてないだけで、音質はかなり落ちますから。でも、十分聴ける範囲ですが。
・電源が入っていない状態で、リモコンのチャンネルのスイッチを押すと、電源は入るけれどそのチャンネルにならない。こういう細かいところまで配慮が行き届かない感じが、日本製じゃなさを良く出している。
・画面のボリューム表示の妙な絵も、日本のテレビでは見たことが無い。これは変わってて逆に面白いかも。
残念ながら、LGテレビは日本では全然売れていないそうです。日本市場に再参入したけど、すぐに撤退してしまうかもしれませんね。
中途半端に安いの出さずにデザイン系のやつを3種類だけにするとか、デザインにうるさい人にうまく宣伝してもらうとか、もう少し営業に工夫すれば、何とかなるような気もするんですけどね〜。
テレビをインテリアのように思う人も少なくないし、クールなデザインも性能の1つということである程度の満足があってよかったですね。音については残念でしたが。
返信削除いや、今となっては、音も大した問題じゃないです。慣れてきますから。
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