本屋で見つけたマニアック本。何か、今買わねばという義務感に駆られるように買ってしまいました。3200円です。
歌を歌うために声を出す、という仕組みを科学的に説明したという内容。表紙には「音楽家、歌唱指導者必携の書」と書いてありますが、申し訳ないけれど、この内容の意味を完全に理解するのは厳しいと思います。どうみても科学論文みたいな内容で、前提となる理系的知識が必要だからです。
私が「音のリクツ」で書いている、あるいは書こうとしている内容は、最低知っている必要はあると思います。あと、医学的内容(肺、声帯、咽喉の構造や筋肉名など)も盛りだくさんで、専門用語の嵐に目眩を覚えます。
しかし、私にとっては面白いデータ満載の本。
まず声帯の振動波形が入手できたのが嬉しい。それがダイナミクスの変化でどのように波形が変わっていくかも書かれています。もう一つは、フォルマントに関するデータ(男声、女声の違いとか)も利用しがいがありますね。
歌のピッチ精度や、ビブラート時のフォルマント変化、音高による母音認識、母音によるピッチ変化、などの内容は、直接音楽的効果にも絡んできますから、知識として知っていると役に立ちそう。
ヘビーな内容なので、まだざっくり目を通しただけですが、理系的に合唱を極めたい人、必携です。しかし、そんな人はどれだけいるんでしょう・・・
お久しぶりです。tateです。
返信削除この本は大学図書館にあって、以前私も読んでみました。
最初の方は読みやすかったのですが、徐々に専門的な話になってきて、
最後まではたどりつけませんでした。
��たぶんフォルマント周波数とかで挫折)
人間の声もつきつめて考えると奥が深いですね。
もっとも歌っている側はなかなか意識しづらいですが。
フォルマントは工学的には音声認識で良く出てくるんです。第二フォルマントまでを測定できれば、おおよその母音を特定できます。
返信削除これは逆に言えば、母音をしっかり際立たせて発音するために、フォルマントの知識が生かせるのでは、とも考えられるのです。
効果的なトレーニング方法に結びつけばいいのですが。