ビョークが、アイスランド出身か、アイルランド出身かで妻と口論。ネットで調べていたら、最新アルバムが「声」を中心に作ったという記事を読んで、早速そのCDを買ってみました。最新と言いながら、実は2年前の発売ではありますが。
最初に聴いて、こりゃあ凄い!の一言。何がどう凄いか、と言われても困るのだけど、こんなのポップスとかじゃ全然なくて、超アバンギャルドですよ。一般の人が聞いたら、「全然わかんな~い」とか言われそうな感じ。もちろん、これだけの前衛なつくりはビョークだからこそ許されるし、評価されるのかもしれませんけど。
「声」を中心に作ったと言っても、アカペラのハーモニーというのとは全然違います。声は音楽の素材として徹底的に分解され、その断片をコンピュータ上で再構成したといった感じ。それでも、人の声の持つ多彩な表現が追求されており、ビョークの特徴的な歌声と相まって、作品全体が芸術的な域まで高められていると感じました。
柴田南雄的とでも言えそうな音の洪水、オカルト一歩手前の気味悪さ、ヒューマンビートボックスの軽快なリズム、そういった多面的な声の表現を追及しているにもかかわらず、その音楽からどこまでも寒々とした寂寥感を覚えるのはビョークならではなのでしょうか・・・
CDの解説にあったビョークの言葉が印象的。「文明も何もいらない。手と足と血と肉、そして声さえあれば」
ちなみに、ビョークはアイスランド出身です。合ってたのは妻でした。^_^;
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