って、別に偉そうに作曲の仕方を書こうってわけではなくて。
自分がそもそも曲を書き始めたのは何でだったんだろう、と思い起こしてみたのです。
ホームページの音楽歴にもありますが、元はといえば高校時代にポップス風の曲を作り始めたところから始まります。その後、会社に入って数年くらいまで、そんな感じでポップスの曲を作り続けていました。もちろん、シンガーソングライターみたいなものに憧れがあったわけですが、それでもどうしても音楽の道を歩みたくて、単身上京するとか、大学中退するとか、そういう人生を選択するような勇気などさらさらなく、気が付けば単なるサラリーマンになっていました。
もちろん三十代後半の今となっては、音楽をやるために道を外さなくて良かった、と正直思います。
同じような夢を持っている人はゴマンといます。たくさんの人が、アーティストになりたい、音楽家になりたい、と思っていることでしょう。そのために勉強して、実力をつけたいとも思うでしょう。
でも、実際には有名になれるアーティストなどほんのわずか。実力の差もあるだろうけど、運みたいなものもあるし、そこには理屈では割り切れない世界が待っています。たいていの人間は、その世界に飲み込まれ、夢破れていくのです。
今は楽器設計という形で、音楽と関わっているのもなかなか心地良いと感じています。
そんなわけで、私がポピュラー曲から合唱曲の作曲にくら替えしたのは、なかなか面白い選択だったと今でも思います。合唱くらい狭いジャンルなら、そもそもそれだけで職業にするのは無理だろうし、それなら趣味として割り切ることも出来ます。そして、たまたま最初期の曲を所属していた合唱団で演奏することに決まったことが、その後も合唱曲を書き続けるきっかけになりました。
そのまま、諦めずによくここまで来たものです。数年おきに中途半端にご褒美があったりして、意外と合唱作曲家としてやっていけるかも、などという甘い考えに未だに囚われているせいでしょうか。
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