当たり前ですが、一人メーカーとは言っても全てを一人でやるのは不可能です。
つまり、現実には何かの仕事を外に発注することになるわけです。
そして、一人メーカーを実現する上で最も重要なことは、何の仕事を外注化するか、ということなのかもしれません。
「一人メーカー」という以上、その一人が最低商品の初期イメージを持っている必要があります。しかし、逆に言えばそれだけが必須項目で、後の残りは何を外注化したって構わないわけです。
もちろん、自分に開発時における得意技、スキルが何かあるのなら、そこまでは自分がやってもいいでしょう。
ただ、恐らく一人メーカーの実際の仕事は、そのほとんどが外注の選別や打ち合わせ、ということになるような気がします。
では、実際に外注化する仕事はどんなものがあるでしょう。
・商品デザイン
・検討部品購入
・部品試作
・試作品組み立て
・ソフトウェア開発
・ホームページ(商品情報サイト)作成
・Eコマース
・生産用仕入れ
・生産組み立て、梱包、配送
・経理
・必要に応じて法務とか
挙げてみただけで気が遠くなりそうですね・・・
恐らく、まだもっとあるに違いありません。
外注化するということは、これらに対して対価を払うわけですから、結局開発の初期投資もバカにならないし、借金するならそれなりの覚悟も必要です。
出るお金を減らすためには、上の仕事のうち、どこまで自力でやるかを考える必要があります。
一人メーカーというのですから、試作や組み立て、ソフト開発くらいまでは自分でやりたいものです。
自分の場合、ソフト開発をやってきたので、少なくともそれは自分でやりますが、それ以外の仕事は経験がほとんどありません。とはいえ、試作品を作るための最低限のスキルを持っていないと一人メーカーになるのは厳しいと思います。
その最低限のスキルはやはりCADのような図面作成ソフトを使いこなして、図面を書く力ではないでしょうか。
今なら、図面さえ書ければ、3Dプリンタの出力サービスもありますから、実際に形にすることは(お金さえかければ)それほど大変というわけでもありません。
そして3Dプリンタで試作品が簡単に作れる世の中においては、どう考えてもCADを使いこなすスキルが非常に重要になるでしょう。
あと、商品コンセプトは自分で作るわけですから、出来ればデザインも考えたいところですが、ここはやや考えどころ。インダストリアルデザイナーのような方々は独立している業者も多いですし、ノウハウもたくさん知っていますから、生産品のコストのことまで考えて、なおかつ素人には到底無理なアウトプットを出してくれるなら、思い切って外注化するのはアリかなとは思っています。
ただ、それでも最低、何らかの絵は自力で書くべきだとも思っています。
一人メーカーの実際の仕事は、生産するかどうかが一つの分かれ目になるでしょう。
現実的には、試作品を作って、いろいろなチャンネルでまず公表し、その様子を見てから生産の決断をすると思います。売れもしそうのないものを売ったら赤字から抜け出すのは大変です。
まずはネットを使って、そのスジの情報が集まっている場所に、うまく公表する必要があります。公表の仕方にも影響は受けるはず。また、何らかのイベントにも積極的に参加し、人目に触れる努力も必要です。しかし、それもコストはかかりそう・・・
とは言え開発費を回収するためにはいつかは生産する必要があるわけですから、どのタイミングで生産をするかが思案のしどころでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿