26歳にして億万長者である、フェイスブックの創設者マーク・ザッカーバーグを主人公とした実話に基づいた映画。
それなりに脚色してあるので、細かいことまで完全に事実では無いようだけれど、ある程度は事実なんだよね。身近な人から訴訟を起こされる、ということは辛い事実だけれど、映画ではこの訴訟の場を舞台として物語は進んでいきます。基本的にシリアスな映画です。
しかし、この映画にみなぎる熱さはなんだろう、と思うわけです。
そもそもアメリカの若者と日本の若者のノリは全然違うのだろうけど、個人に溜まっているマグマのようなエネルギーに圧倒されます。
主人公がコンピュータに向かうときのエネルギー、みんなで新しいアルゴリズムを考えるときのエネルギー、単純にバカ騒ぎするときのエネルギー、人に熱く自分の想いを語ろうとするエネルギー、他人と意見が違っても自己主張を貫くエネルギー。
物語の中では、資本金やら株式やら投資やら賠償金やらお金の話がたくさん出てくるけれど、実際のところ誰一人として金が最終目的なんかじゃない。特に主人公ザッカーバーグ、途中で参加するショーンは金なんかよりクールであることが第一。
むしろクレイジーからほど遠い、良心的な人ほどお金の事を考えているというのが強烈な皮肉です。
この映画からはいろいろな見方が出来ると思います。人によって、感じることも違うでしょう。
オタクでも頑張れば億万長者になれる、という見方もあれば、お金は人間関係を悪くするものだ、という見方もある。あるいは古くさいエリートとコンピュータオタクの対比が面白いという見方もあるでしょう。
私的にはナップスターのショーンとの出会いや、ややいかれたその二人が意気投合するあたりに、分かる人には分かるセンスというものがいかに世の中を前に進めていくものか、ということを上手く表現していたと思いました。
単なるサイトの名前にしても、広告を入れるとか入れないとかにしても、細かいサービスの一つ一つにそういうセンスが現れます。その是非がWebサービスの善し悪しの差になって現れるのです。それは、技術とかじゃなくて、むしろ芸術に近い感覚です。常に良いサービスはアート性を帯びているのです。
そんなわけで、この映画お勧め。日本でフェイスブックはブレークするでしょうか。
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