2008年7月10日木曜日

アフタースクール

内田けんじ監督の非常にトリッキーなストーリーを持った映画を観ました。
基本的に途中からのどんでん返しがこの映画の魅力なので、ネタバレを書いてしまうわけにはいきませんが、本当に騙されました。これは面白い。
映画だからこそできるトリックです。この系譜としては、「シックスセンス」なんかが代表的ですが、あれはあくまで最後でのどんでん返し。ストーリの中盤から、あれ、あれ、どうなってるのー?と何度も頭を捻らせながら観るのは新鮮な体験。しかも、後々考えてみると、前半の仕掛けに思わず唸らされてしまいます。

最近、邦画でも脚本がしっかりしていて、さらに観る者を驚かせるような作家性の高い映画が増えてきました。三谷幸喜モノはもちろんのこと、去年の「キサラギ」なんかもそういった感じの映画。
ようやくハリウッド映画の面白さに近づいてきた感じです。もちろん、未だにぐだぐだな脚本なのにアイドルを使ってヒットしてしまう映画もたくさんありますけど、こういった映画が注目を集めるようになって嬉しい限り。

芸術性というと、どうしてもシリアスさや格調高さ(文芸風というような)に向かいがちだけど、エンターテインメントを極めながら練りに練った技巧的な内容で楽しませることも芸術性の一つとして評価されるべきだと私は思います。

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