日曜日、アンサンブルムジークの日独交流コンサートが浜松アクト中ホールで開催され、出演してきました。
アンサンブルムジークは女声合唱団ですが、今回は男声も集め、ドイツから来た合唱団とジョイントで演奏するという企画です。
合唱の曲目はメインがメンデルスゾーン作曲ラウダシオン、あとモテットの"Mitten wir im Leben sind"も歌いました。
はっきり言って、音楽的な好みがますますロマン派から離れている今、メンデルスゾーンなんてもっとも縁遠い状態なんですが、やはり歌ってみるとなかなか面白いんですね。ラウダシオンは全体的にメロディがキャッチーで、印象的なフレーズも多いです。曲もバラエティに富んでいます。それでも、やはりロマン派的な雰囲気が色濃く漂っていて、正直もう少し刺激のある音が欲しいよな・・・とは感じていましたが。
今回、実は一番歌っていて楽しかったのは8声のアカペラのモテット"Mitten wir im Leben sind"
この曲はいい!確かにロマン派的な雰囲気はあるのだけど、不思議にアカペラのモテットとなると、メンデルスゾーンもメロディをメインにするような書き方はしないのですね。重層的なポリフォニーの世界と、時々各パートに現われる印象的なフレーズが良くマッチした、非常に素晴らしい合唱曲です。長さは8分くらいでしょうか。コンクールでも使えそうな曲。
本番直前にドイツ人が加わったりしたので、演奏の精度自体は決して高くは無かったかもしれませんが、シビアなアカペラ合唱の醍醐味を味わいました。
本番後の打ち上げも楽しかったですね。ドイツ人との交流大会となりました。お互いにいろいろな曲を歌いあったり、片言の英語でいろいろ話したり。このパーティが練習開始以来、一番楽しかったという噂も。
>>アカペラのモテットとなると、メンデルスゾーンもメロディをメインにするような書き方はしない
返信削除メンデルスゾーンは「バッハの死後、バッハのマタイ受難曲を初めて再演した」というだけあって、バロック音楽的な作曲技術にかなり精通していた気がします。
実はメンデルスゾーンには「ピアノ独奏用の前奏曲+フーガ」というのが数曲ある。これがなかなか良い(*^^*)。二重フーガや反行形主題が登場するフーガなどもあり、使われている対位法的技術もけっこう高度です。無論ロマン派固有の「味」もある。バッハの輪郭を持った無言歌、という雰囲気です。
この点では(話題がそれますが)シューベルトも侮れません。Es-durミサ曲を演奏したことがあるのですが、"Cum sanctu spiritu"に作曲されたフーガなど、実に堅固な構成だと感じました。
そうですね。まさしくバッハのモテットのような渋さを持ってます。ロマン派的なフーガというよりは、バロック的な対位法処理に近いような・・・
返信削除これは演奏する側にも、いろいろな工夫すべき点があり、取り上げるのは結構楽しいのではと感じました。
シューベルトの As-dur は歌ったことあるんですが。
この中にもなかなか立派なフーガがありました。