2017年11月2日木曜日

またしても未来予測

最初のキーワードは暗号通貨と限界費用ゼロ、そしてアナーキズム。

Bitnationという話題があった。
あらゆる行政サービスをクラウド上で自動に行うプロジェクトということらしい。
これが出来れば、市役所に務める人もいらない。
行政は、住民の身分証明や、所得の把握、不動産などの登記など、ようするに個人に紐づくいろいろなデータを管理して、その出し入れをしている。
これって、まさにサーバーとかでガンガンやるべき仕事。
セキュリティの方法さえある程度担保できれば、行政手続はかなり電子化、自動化できると思われる。
そして、この話が大きく問いかけるのは、国家の必要性への疑問である。

それから暗号通貨。
これは非合法とは言えない。他にもマイルとかポイントとかもある。それが合法なら暗号通貨も合法。
ところが、これが合法だとすると、取引の記録はどのようにすればいいだろうか。円が関わらなければ、捕捉がしにくくなり脱税の温床となる。
その一方で、取引の改ざんがほとんど不可能になるため、当事者同士にとって信用はとても高い決済手段ではある。

いずれも、国家の意味を問うような技術だ。

長い目で見れば、国家機能が衰退するのは間違いない。
問題なのはどのようなプロセスでそれが進行していくかだ。今この時代から、国家が本当になるなるような時代になるのに、最低でも50年くらいはかかりそう。それより先のことは全くわからない。

だから、国家が無くなるまでのプロセスがとても大事になる。

お金の使い方も変わる。
モノやサービスを享受した時に対価として払うのが今の方法。
しかし、限界費用ゼロの社会では、モノにはほとんど値がつかない。しかし、いいものを手に入れた感謝の気持ちは作った人に伝えたい。

あるいは、多くのものがオーダーメイドの時代、我々はまず投資してものを作ってもらうようになるかもしれない。
いずれにしろ、対価より寄付、投資というお金の払方になる。
お金は払っても払わなくてもいいが、払った方が多くの情報が手に入ったり、作った人のコミュニティにも参加できる。

ここで、コミュニティに行き当たる。
コミュニティのことを考えると、ビジネスのあり方や、自治体のあり方にまで話が及ぶ。

ビジネスがどう変わるかを考えると、二つの異なるベクトルが考えられる。
規模の大きさが意思決定を遅らせ、保守的な製品やサービスしか出せなくなる大企業が衰退する。その代わり、多くの中小企業、というか個人事業が台頭する。
その一方で、巨大化した企業帝国、アップル、アマゾン、フェイスブック、グーグルなどの企業は日常のあらゆるインフラを抑えて、世界にあまねく影響力を行使する。
彼らは今の国家に近い存在に存在になるのかもしれない。

公務員の仕事は極端なまでに自動化され、ほとんどは民間の業務へと変わっていくだろう。そうでないとコスト意識が育たないから。
能力ある人々は、様々な仕事を渡りあるくようになる。むしろ、同じ仕事をし続ける人たちは、底辺に押しやられる。

こういった移行の間、コミュニティは変貌を遂げざるを得ないが、それに取り残された人々は孤独の闇に落ちていく。それを救えるかどうかは、当面は行政の仕事になるのだろう。

コミュニティは次第に、趣味とも仕事とも取れるような共通の行為をするものたちの集まりに変わっていくはず。地域コミュニティは廃れていくだろうが、結局のところ、同じ仕事や趣味のものたちが同じ場所に集まり、地域自体がある特別な仕事や趣味に結びついていくような形になっていくだろう。

しかし、人々にとって、住む場所を変えるのは大きな決断であり、このような流れは非常に緩やかに進むだろうし、宗教の問題もあって、やはり50年スパンでの変化になっていくと思われる。

まずはこんな感じ。

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