2014年1月11日土曜日

どうやって曲を作ってきたか

ボカロベースのDTM回帰計画を考えてはいるものの、なかなかまだきっかけがつかめていません。一つにはどんな系統のジャンルで、どのようなやり方で曲を作るかがまだ定まっていないということがあります。

自分自身の作曲プロセスの再構築のためにも、一度、今まで自分がどのように作曲してきたかを振り返ってみたいと思います。

今までの作曲方法を振り返ると、2つの方法がありました。
一つは、合唱曲を作り始めるまでJ-POPまがいの曲を作っていたのですが、そのときの方法。そしてもう一つは、その後のアカペラを中心とした合唱曲作曲の方法です。
今回はそれぞれ二つの方法について紹介しましょう。


高校の頃からJ-POPまがいの曲を作っていました。
幸か不幸か、幼少の頃ヤマハ音楽教室に通っていたおかげもあって、作曲=楽譜を書くこと、という感覚が最初の頃からありました。
また、作曲を始めた当初から、最初にメロディを作って、その後そのメロディに詩を付ける、という現在のポップミュージックのやり方に倣っていました。どこかで学んだわけではないけれど、1番2番で歌詞が違ってもメロディにほとんど変化がないことから、そういうやり方が正しいと肌で感じていたのでしょう。

ですので、数曲作るうちに以下のようなプロセスが確立します。
1)メロディを作る。Aメロ、Bメロ、サビ程度。
2)メロディにコードネームを付ける。
3)最後に歌詞を付ける。
高校生の当時、DTMというものもなかったし、録音する機材もなかったので、1曲分のメロディとコードと歌詞を1枚の楽譜にした段階で完成です。
なお作曲量が増えるに従って、コードはメロディと同時に出てくるようになってきました。

その後、大学生になってMTRを購入した後、曲にイントロを付けたり間奏を付けたり、各種楽器の打ち込みをするようになって、録音された音楽として完成させるようになりました。
それでも、高校時代に確立した1曲を楽譜1枚にまず仕上げるという行為は変わらず、それが終わってから、録音のためのアレンジをするという流れで曲を作っていました。

残念ながら録音物としての完成度はかなり低く、そこに関しては十分なスキルを得ないまま、録音活動はだんだんやめてしまいました。


その後、私は合唱曲の作曲をするようになりました。
ご存知の通り、合唱曲作曲のアウトプットはあくまで楽譜です。
クラシック寄りの作曲活動をすることにより、楽譜を書くことがアウトプットになる作曲に活動の軸足が移ります。

例えば混声四部なら同時に4つのパートの音を書かねばなりません。
どうも多くの人が、いきなり同時に4つのパートを作曲していると考えているようです。もちろん、そのように作曲している人もいるとは思いますが、私の場合、やはり高校時代に培った方法がベースになっています。

つまり、
1)歌詞を見ながら一本のメロディを考える。
2)メロディにコードネームをつける。
3)コードネームに従って、複数のパートを書いていく。
という流れです。

ただし、上記の流れは数小節単位で行ないます。
例えば、ある歌詞の一節で8小節のメロディを作ります。それにコードをつけて、複数のパートを作っていきます。これが一通り終わったら、次の歌詞に取りかかります。
つまり上記のプロセスを細かい単位に分割しながら作業を進めるわけです。

ポップミュージックに比べると、クラシック系の音楽の方が構成が複雑になるので、メロディ作りを開始する前に多少の構成の検討が必要になります。ただし、これはやり過ぎないようにします。なぜなら、作曲をすすめる過程で音楽の流れから構成も変更することがあるからです。
だから、私が言っている構成とは、非常にシンプルなものです。
例えばこんな感じ「しっとり→アップテンポ、激しく→ゆっくり穏やかに→最初のテーマ」。この程度の大まかな流れを事前に考えるわけです。

従って1曲全体で見ると、合唱曲の作曲プロセスはこんな流れになります。
1)おおまかに曲の構成を考える。
2)歌詞の一節にメロディを付ける。
3)コードを付ける。
4)各パートを作る。
5) 2)に戻って曲が終わるまでこれを繰り返す。

もちろん、何が何でもこの流れに沿うわけではありません。
ユニゾンにするならコードは必要ないし、ポリフォニーっぽくする場合は、上の流れでは作曲できなくなります(それが面白くて、最近ポリフォニーに凝ってたのですが)。
最初からオノマトペ的に曲を作ろうと思った場合は、メロディは歌詞に関係なくゼロから作ることになります。


以上、これまでの作曲プロセスについて紹介しました。

今後、録音を前提とした作曲活動を行う場合、こういったプロセスをまた再構築する必要があると思っています。
恐らく今の私は、流行りのポップミュージックみたいな曲を作ることは無いでしょうから、詩は後でも先でも構わない。そもそもどんなジャンルを指向するのか、その辺りから検討する必要がありますね。
まあ、今は面白いアイデアが出てくるまでゆっくり待つことにしています。


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