2014年4月5日土曜日

電子オカリナの製作 ─ オリジナル運指

電子オカリナを作る際にまず考える必要があるのは、音程指示のためのスイッチの配置です。
手元に本物のオカリナがありますが、左右両手の指10本分の穴があります。
もちろん、この穴と同じだけの数のスイッチを、同じ位置に配置すれば、既存のオカリナと全く同じ操作で演奏することが可能となります。

しかし、電子オカリナを作ろうとした当初より、本物のオカリナと同じ運指で演奏させようとは私は考えませんでした。それは以下の理由によります。
1.そもそも自分がオカリナがうまく吹けないのは、十本の指を自由自在に動かすのが難しかったため。(小指が動かない)
2.周りでオカリナを吹いている人は多くないから、生のオカリナと同じ運指だから得をする人は少ないと思われる。
3.オカリナの代替を目指しているわけではなく、今までに無い新しい楽器であることを目指しているから運指は独自で構わない。

ということで私は、片手3本、計6本指のみで演奏出来る運指を独自に考えてみることにしました。


まず6つのスイッチの使い道ですが、以下のように決めました。


ドからシまでの音程指定は右手の3本指で行ないます。2の3乗は8だから、ド〜シの音程指定は可能です。
左手は、人差し指がオクターブ指定、中指が#とbの切り替え、そして薬指がクロマティック(半音)指定です。中指と薬指の組み合わせで半音上がるか、半音下がるかの指定を行ないます。
ポイントは、ドのシャープ(#)とレのフラット(b)は別々に指定出来るという点です。これは後々何か使えるのではないかという予感でこうしてみました。

オクターブの指定があることで2オクターブの音域が演奏可能となります。
当初、単純に最低音ド、最高音ドの2オクターブを考えていましたが、音楽的には下のソがあると吹ける曲が拡がるような気がしたので、やや変則的ですがソから上のファまでの2オクターブとしてみました。

ということで私が考えた運指は以下になります。


なお、半音上げるときは、左手の中指と薬指を押さえます。
半音下げるときは、左手の中指を開けて、薬指を押さえます。


おかげさまで、小指を使わず3本指で演奏出来る運指が出来ました。
また、ここまでの説明で、音名ではなく階名(ド〜シ)を敢えて使ったことに気付いている人もいるかもしれません。
実はせっかくの電子楽器なのだから、全ての調に合わせることが可能な究極の移調楽器を目指しています。

しかし、吹いてみると分かりますが、笛の運指としてはかなり特異なので、やや感覚に反しており結構頭を使います。
別の見方をすれば、頭の体操には良さそうな楽器かもしれません。

この運指についてはいろいろ賛否はあると思いますし、今後も多少の変更はあるかもしれません。もし、ご意見などありましたら是非お知らせください。

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